小原聡将君(Toshi)からのレポート
お世話になっております。小原聡将(Toshi)です。
日本は寒いようですねー。とても地球温暖化が進んでいるとは思えないでしょう。それに反してドバイは熱い!!夜は涼しくなってきましたが、昼は毎日30℃を越えています。でも、湿気が日本より多いのでだいぶ楽ですね。
ではでは本題にでも入っていきましょうか。その前に、まずはレースまでのドバイライフでも・・・・。
日はさかのぼる事1ヶ月、10月31日に母国日本から遠く離れたドバイに向けて飛び立ちました。途中北京でトランジットの為乗換えをするのですが、なんとか乗り換えをすることができました。それから9時間後ドバイに到着。現地時刻は午前2時。マックトゥーンに無事会うことができました。それから家に連れてってもらってちょっとのんびりしてたら、もう4時近くだったので歯磨きをして寝ることにしました。
朝起きてからのーんびりとして午後からオマールと共にビーチへ。皆さんはご存知だと思いますが、ドバイでは免許制度がありません。なので乗りたい時にいつでも乗れるのです。家からビーチまでは6〜8分程度で着きます。スロープが完備されていて、ジェッターの為にブイをうってコースをつくってくれてあります。コースは結構大きめにつくってあり、走りがいのあるコースです。この時は前回使っていた船が修理中だったため、他の船を貸してもらう事になりました。オマールはハイドロのデッキマットが外れてしまった為、この日はウルトラに乗っていました。僕はコースが変わっていたり船が全く曲がらなかったりといろいろと悩まされましたが、だいぶ乗れるようになり4時間近く練習してこの日は終了。練習終了後は家に連れてってもらって、自分が着ていたものを持って車から降ります。ドアを開けてもらった後メイドに、着ていたものを渡せば洗っておいてくれます。ちなみに、船はファクトリーに持ってて洗っておいてくれます。
次の日から学校です。こっちは日曜から木曜までが平日で、金・土が休日です。学校は違う街にあるので、ドライバーが毎日送り迎えをしてくれます。到着後、歓迎会があり全校生徒が体育館に集まりました。僕が行っている学校は小中共同のわりには人数が少なく僕の学年のG8(中2)は14人しかいません。全クラス足しても100人位しかいないと思います。学校の大きさは1階建てで全教室冷房付きでした。後は小学校のようでした。歓迎会の後はいきなり学力テスト。中1のときにやったのばかりで結構忘れているところが多かったです。
それから毎日学校にちゃんと通いつづけてから5日後、船がやっと直ったらしく木曜日の放課後に練習に行くことになりました。しかし、ビーチに着いたもののもう日は暮れていて10分位しか乗れませんでした。日本じゃありえないですよね。ドバイではビーチが近いためありえるのでしょう。
次の日は参観日があったので学校に行きました。放課後オマールに呼ばれて4時30分頃からビーチに。昨日はまともに乗れなかったのでとりあえず船の調子を確かめがてらコースを走ります。ストレートを走っていると、何これそれーーってなりました。なぜならワ−ルドファイナルの時に使った船よりも遅かったからです。立ち上がりも何これそれーーだったのでとりあえずマックトゥーンに症状を話したら、「わかった。でも今は直せないから今日はこれに乗ってくれ。」と言われたので、また乗りにいきました。オマールはというと、前見た時より断然速くなっていました。目に見てとれるぐらい速い。僕はオマールに合わせてコース入ると立ち上がりで負けてしまいます。オマールのハイドロはスーパーストックなので当たり前なのですが、なんか悔しいです。
次の日は休みだったのにもかかわらず、ビーチに行った時刻は午後の4時。昨日はさんざんだったので今日こそは!!と思った矢先、またも昨日と同じ症状が・・・・。トップスピードが悪いし立ち上がりも悪い。しかも昨日より立ち上がり悪くなってる・・・。昨日直してくれたんじゃないのーと思いつつ、マックトゥーンに症状を話したら「まじ!?わかった。直しとくよ」と言われました。今は自分の船に乗ってもしょうがないと思ったので、日が暮れるまでずっとウルトラに乗ってコースを走ってました。
レースまで後5日と迫った日曜日。振替休日で休みでした。この日も4時からビーチに。「直ったぞ」と言われたので乗ってみると、確かに立ち上がりは昨日よりよくなっていた。けど、、、、、最高速の時に回転数が落ちるという症状にみまわれ、まともな練習ができませんでした・・・・。
翌日、学校から帰ってきたあとビーチに行きました。「これでどうだ。スピードガンで計ったら66キロ出たぞ」と言われたので乗ってみると、昨日までの症状も無くなりだいぶよくなりました。でも、まだトップスピードが遅いような気がしたので、マックトゥーンに「良くなったよ。でももうチョット速くして欲しい。」っと言ったら「よかった。よくなってたような気がしたんだ。」それから日が暮れるまでの乗り続けました。スロープに戻ってきた時、オマールがフリースタイルの船で遊んでいてハイドロが空いていたので勝手に乗っちゃいました。乗った後の正直な感想は、自分のカワサキと比べると月とすっぽん。立ち上がりもトップスピードも文句なし。しかも、よく曲がってすごく楽しかったです。
さすがに5日も連続で行くと行かない日もできるようで、水曜日はビーチに行きませんでした。なので学校から帰った後はしっかりと睡眠をとりました。
とうとうレースまで後2日。この頃になると少しずつ緊張してきます。木曜日帰宅後ビーチに行きました。船は問題なく走っていて安心しました。練習が終わった後ファクトリーに行って、日本から持ってきたSPEED MAGIC製ハンドルバー・アクセルレバー・ガスキャップを交換して、終わった後にスポンサーのステッカーを貼りました。
レース前日。2時から受付&インスペ&ライダーズミーティングがあるというので1時ごろレース会場に向かいました。2時ごろに到着し、受付をしに行ったついでに受付のおっちゃんにライダーズミーティングの時間を聞くと「5時からだよ」?????はぁ!?
ドバイタイムにはいつも悩まされます。ライダーズミーティング2時30分からだって聞いてたのに・・・・。ということでとりあえず受付を済ました後、ゼッケンチェンジとインスペをやりに。全員が終わった頃はまだ4時。それから皆で話をしていると5時になっていたのでライダーズミーティングに向かうと、まだ準備中でライダーは誰も集まっていませんでした。数分経つと徐々に人が増えていきミーティングがスタート。終わったあとは夜ご飯を食べに行って、その後は家に連れてってもらって明日の準備をしてから寝ました。
「Toshi!!起きろ!!時間ねぇーぞ!!」と言われ起きたのは午前6時30分。「9時までに着けばいいって聞いてたぞ。こんな早く行っても誰もいねぇーよ!!」と思いつつも、渋々準備をして出発。レース会場に着いたのは7時30分。案の定だーれもいない。仕方が無いので人数チェックとコースチェックに行くことに。ジュニアは、3台ハイドロで3台カワサキ、1台ヤマハと7台しかいませんでした。ヒシャームも出場していて、カワサキからハイドロに乗り換えていました。4月のレースのときより少しだけ増えていました。相変わらず広いコースで、ストレートが凄い長かったです。1通りコースを見た後駐車場のほうに戻ってみると、ジェットを引き連れた車が続々と入ってきました。1時間後には全員が揃いました。それからは、僕は朝ごはんを食べていなかったので近くのカフェテリアで食べることに。このカフェテリア、バイキング形式なのですが朝食も昼食も全て無料なのです。さすがドバイです! 但し、あまりおいしそうなのは無かったので、食べないよりはましなのでとりあえずおいしそうなのだけを選んで食べました。食べ終わった後時間を確認すると、10時近くだったので急いで着替えました。
スロープから船を下ろすとオフィシャルに「スキーの人はプラランだぞー」と言われたので皆の後に付いてコースに入りました。コースに入りホームストレートに戻ってきた後、いきなり事件発生。アクセルを握っていないのに船が中速ぐらいの速さで走る。なので皆の邪魔にならないところでエンジンを止めてみました。その後アクセルを握ってみると・・・・半分までしか握れない。仕方が無いのでマーシャルに皆のところに連れてってもらうことに。結果、半周しか走れませんでした。皆のところに到着後アクセルの調整をしてもらって、「乗ってみろ」と言われたので確認をしてみると直っていたのでひと安心。
それから40分位したらジュニアが呼ばれたので準備をして出発。今回のスタート方式は変わっていて、皆で横に並んで、右側にいる大きい船に乗っているオフィシャルが緑旗を振り上げた瞬間スタート。皆で1つの黄ブイに向かって全開。ストレートが長いので当然のようにハイドロにいかれてしまいます。ホームストレート通過時 4位。それからは前に追いつくどころか、どんどん離されていってしまいそのまま4位でゴール。Moto#2でこれより上の順位は望めないと思いました。この時はまだ自分が、Moto#2で順位を上げていくなんて思いもよっていなかった、、、、、。
午後からMoto#2。ジュニアの前のレースが終わりに近づいていたので準備をしていると、いきなり風が強くなりしばらくすると白い霧にあたりが覆われました。少しすると霧が無くなり、ぽつ・ぽつっと雨が降ってきました。30分近く経ち、やっと異常現象が無くなったので準備をして出発。エンジンをあっためるために皆より先にエンジンをかけて待っていました。先ほどのように皆で横に並んでスタート。相変わらずハイドロにいかれてしまうがMoto#1の時よりは離されていない。ハイドロに続いて黄ブイを曲がっていく。オマールとヒシャームに続いてインに行く。ホームストレートに戻ってきた時は4位。ここでもまだ離されていない。コースはさっきからずっと吹いていた風によって波が出て荒れていた。ハイドロ勢は変な横波によって握れていない。チャンスだ。オマールがエンジンの調子が悪くなってスローダウンしたことにより3位浮上。前はあと2台。チョイスでハイドロ勢がアウトに行くので、僕はインに行く。抜けそうで抜けない。「なんとしてでも結果を出す。それがレーサーの使命。」という言葉を頭にいれ残り3周。チョイスで1台を抜くことに成功し、2位浮上。迎えた最終ラップ、ずーっと離されずにチョイスで前と逆に行き、最後の最後で前のヒシャームを抜き、1位でフィニッシュ。
とまぁこんな感じで終了した開幕戦。総合で3位になり初表彰台。第2戦はすぐなのでしっかりと練習をして備えようかと・・・・。
僕が通っている学校。小学生もいるので休み時間になると凄い賑やかになります。
学校の近くには、2009年完成予定で完成すれば世界一高い塔になるといわれているブルジュ・ドバイがあります。
学校から帰ってくるといつも用意されているアラビック料理。結構うまいです。