2010 0507

悲しい事故がまた・・・

PWCという乗り物の認識

 
川や湖や海で楽しむ、いわゆるマリンレジャーは他のスポーツには無い爽快な部分がありますよね。
もちろん船舶にも法規はありますが
陸上のオートバイとは違い信号や道路標識も無く自由に広い水上(海上)を走ることができます。
しかし陸上で楽しむジャンルに比べ大変リスキーであることを認識してほしいです。
例えば陸上のオートバイで何かトラブルが起きても、とりあえずはバイクから降りて
一息ついて冷静に行動を起こすことができます。
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息も問題無く吸えて体力もさほど消耗せずに救助を待つことができますし自分から歩いて助けを求めることができます。
では水上や海上で何かトラブルが起きたら・・・
もしジェットから落ちてしまったら冷静にジェットまで泳げますか?戻れますか?
ましてや流れがあったりしたら・・・
普段から落水を想定してライジャケ着用状態で水中を漂ったり泳いだりという動作が身に付いていますか?
もしジェットが逆さまになったら冷静に起こしてジェットに乗り込めますか?
エンジンが停止し漂流してしまったら冷静に救助を待てますか?
漂流中はマシンは揺れ続け、気温も下がってきたら陸上に比べ体力は激しく消耗します。
このように陸上と水上(海上)ではおかれた状況や条件は陸上に比べ大変リスキーだということを認識して安全にジェットを楽しんでほしいですね。
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またマリンレジャーをする者はその日の気象を確認することは必須です。
午前中、静かな水面(海面)でも前線の通過後に突風が吹いたり落雷が起きたり。
夏の海などでは日中の気温が上がるだけで陸側の上昇気流により海風が発生します。
出港前日に気象をチェックすることは大変重要です。
またいつもと違う場所でライディングをする際は何が起こるかわかりませんので十分注意が必要です。
 
また見よう見まねで無理なライディングをしない事も・・・
どんなスポーツジャンルにおいてもトップクラスの部分とレジャーの部分とが存在します。
例えば同じマリンスポーツのウィンドサーフィン、サーフィン、ヨットにも大波の中でチャレンジする雑誌に載るようなトップの人たちと
普通に安全にそのスポーツを楽しむレジャーの人たちがいます。
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登山で言えば過酷なチョモランマを目指すトップクライマーがいれば普通に高尾山などを楽しむレジャーの人たちもいます。
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同じモータースポーツで言えば数100kmのスピードでサーキットを走るトップの人たちもいれば普通に公道をツーリングするレジャーの人たちがいます。
どれもレジャーの人がすぐにトップクラスの人がしているようなことはできません。
 
ジェットの場合も同じでクローズドレースでいきなりレジャーの人が上級レベルと混走レースに参加はしません(できません)
下のクラスから段々とステップアップをして行き、最後は物凄いスピードの中、混走できるトップライダーになっていきます。
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ウェーブの中を演技するフリーライドもレジャーの人が見よう見まねで波の中で走行することは危険です。
泳ぐ経験や体力やバランス感覚を養い、自然の知識を身に付け段々とステップアップを踏んで皆、上級ライダーの教え(ルールマナー、セーフティー)の中でステップアップをしていきます。
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レジャーから見たトップクラスには「憧れ」という言葉が生まれますが
あくまで憧れであって同じようなことを「すぐにやってみたい」「出来る」と思ってしまわないことです。
その憧れに近づきたい人は、その道の上級者の所へ行かれ前に述べたステップアップを踏むことが良いと思います。
これ以上、悲しい出来事は起きてほしくないです、皆さんジェットは安全に楽しく!
 
KEEP ON ENJOY PWC & SAFETY!!

>>>海上保安庁 水上バイクの心得
>>>PW安全協会